ロビンソンのスピッツ

才蔵の日々(雑記)

まだスピッツが世間に認知されていなかった頃。
まだインターネットが米軍くらいしか使っていなかったあの頃。

ヒット曲というのは主にテレビによって共有されていた。
これらは大ヒット曲だ。
そこまでヒットしていない曲というのはラジオや有線で街中に流れていた。

なので「曲は聞いたことあるけど曲名は知らない」という状態になっている曲がかなりの数にのぼった。
曲名を知るのは、ラジオでその曲がかかる前から聞いていた奴か最後まで聞いていた奴のどちらかでしかなかった。

そんな時代に、とある曲をとても気に入り、曲名を覚えた僕は友人たちに教えてまわった。

「ロビンソンのスピッツって曲いいよね。」
当時おそらくスピッツはまだテレビにでた事がなかった。
「いや知らない。ロビンソンってバンド?」
「絶対聴いたことあるよ。え〜とね、♪お〜ぉきなちぃ〜かぁ〜らでぇ〜♪ってやつだよ」
「あ〜!知ってる知ってる。あの曲スピッツっていうんだ。」

そんなやりとりを十数回こなし、僕は友人たちみんなにロビンソンのスピッツという曲を教えてまわった。
たまにこんな疑問を投げかけてくるヤツもいた。
「その曲名ってなんでスピッツなの?」
当然答えはひとつだ。
「知らない」

数ヶ月後、スピッツのロビンソンはロングヒットとなり、テレビでもしょっちゅう流れるようになり、日本で知らない人はいなくなった。

懐かしい話だ。

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